データの修正

マスターデータや印刷データを入稿後にいろいろな理由で訂正したいということが場合あります。
例えば入稿後、マスターに何らかの不具合が見つかり、再提出したい場合などです。一般的には一度入稿したデータを差換えることは出来ないと考えた方がよいでしょう。もし差換える場合には別料金が発生する場合があります。そうならないように入稿前に入念にチェックすることが必要ですが、特にソフトウェアや手の込んだコンテンツの場合には制作に関わった担当よりもあまりその内容を知らない第三者にチェックしてもらったほうがよいと思います。

Made In ○○○ の表記

プレスは最近、海外工場で行われることが多くなっています。その理由として国内工場より価格単価が圧倒的に安価であることがあげられます。しかも使用しているプレス機械は国内工場で使われているものと同じという工場もあり、そのような工場では品質的に同等のプレスをすることができます。セキュリティ的にも ISO などを取得して厳重な品質・コンテンツ管理の下で稼動している工場もあり、間違いのない工場を選択すれば海外プレスはかなり賢い選択となるはずです。
現在使われる海外工場は台湾と韓国がほとんどですが、その際に「Made In Taiwan」などと原産国表記をデザインへ入れることを要求されます。特にアダルトコンテンツや販売用途のコンテンツのプレスの場合には必ず入れるよう指示されると思います。
通関ではすべてをチェックしているわけではありませんが、ランダムに内容チェックを行っています。生産国表記が無い場合には、差し戻しなどの措置となり、納期の遅れや再プレス費用が発生することがあります。
ただ「Made In Taiwan」などの表記をどうしてもしたくないという場合もあるかと思います。その場合には自己責任で表記を入れないという選択枝もありえます。このあたりは依頼するプレスサービス会社により対応が異なりますので確認が必要です。必ず入れないと受付けないというところもあります。
大量の枚数のプレスの場合には入れておいたほうが無難です。量が多ければチェックにもかかりやすいでしょうし、万一差し戻しや破棄となった場合の金銭的なリスクも大きくなります。
特別事情がなければ表記を入れておくのが無難ですが、目立たせたくないという場合にはデザインを工夫して、ごく小さいフォントサイズにすればよいでしょう。
まったく読めないほどの小さいフォントサイズではダメですが、ギリギリ読める程度の大きさで入れておいても通関上は問題ありません。デザインを工夫して文字と一体化するような感じにしておけばほとんど目立たなくできるでしょう。

品質

特に海外プレスに関する品質については心配な方も多いのではないでしょうか。
プレス自体はそれほど高度な技術を要するものではなくプレス機械の品質に依存するものです。
特別な技術を持った「人」が必要なわけではないので、それなりのプレス機械を使っていれば特に問題はありません。
海外工場でも日本メーカーのプレス機械を使っているところもあり、そのような場合には国内でも海外でも同じ品質といえるでしょう。ただ品質についてはプレス機械についてよりも、その周辺の事情が大きく関係していることの方が多いと感じます。例えばクリーンルームはほとんどの工場で完備されていますが、それが正しく運用されているかは別問題です。
そしてもっとも影響があると思われるのは品質チェックの工程です。
通常、プレス後に機械的なチェックが行われますが、このチェックの基準値は工場側で決めています。
例えば仮に 10 が DVD 規格にのっとった正常な基準値だとします。その場合 9 以下のものについては不良として破棄するのが普通と思われますが、実際には必ずしもそうではありません。なぜならだからといって再生ができないということではないからです。そのため本来 10 の基準でチェックをするべきところを 9 や 8 など低い基準値でも合格としてしまいそのまま出荷・納品という工場もあるのです。
逆に工場によっては 11 以上の基準でチェックを行っているところもあり、結局はそれぞれの工場の判断しだいといった面があります。
コピーについては、コピー後のチェックをどこでも行っており、どちらかというと問題は使用するメディアになります。
使用されるメディアのほとんどは日本製か台湾製のどちらかとなります。日本の企業から販売されているメディアでも生産されたのは台湾というものも多いため、日本の企業から発売されているから日本製とはいえません。
品質については、一般的に日本製の方がよいといわれていますが、日本の大手販売企業が自社のブランド名で台湾製のメディアを販売しているくらいですから台湾製のメディアでも十分な品質の裏づけがあるのでしょう。
これも工場の設備及びどの程度の品質のものまで出荷するかの基準により、品質に差が出てきます。
日本の大手企業が生産委託しているような工場であれば問題ないと判断して間違いはないでしょう。
どうしても気になる場合には日本製メディアでコピーしてくれるよう依頼するしかありませんが、その場合には台湾製よりも割高となります。