今まで説明してきましたマスターや印刷データの入稿に関する重要ポイントをまとめました。

ポイント.1 マスターメディア作成に関して
まずマスターメディア作成に関しまして、マスター用ブランクメディアを使用し定評のある書込みソフトにて適切な書込み速度にて作成するのが最も好ましい状態です。
低速/高速で書き込むと問題なく書き込めているようでもプレス用マスターメディアとしては十分でないクオリティの場合があります。マスター用ブランクメディアは大手家電店で販売されています。
マスターメディアの作成状況を注意することにより、コピー作業時のトラブルを未然に防ぐことができます。

ポイント.2 マスターメディアの内容確認に関して
マスターの内容については入稿前に十分確認することが必要です。
プログラム/映像/各種コンテンツなど、どんな内容にしても正常に見られるか。各プログラムが正常に動作しているかということを確認してください。

コピーサービスの性質上、お預かりしたマスターメディアの内容をそのままコピー作成をするのでマスターメディア内のデータ的不備点はそのまま複製されてしまいます。
マスターメディアの構造的不具合であれば複製作業以前に発見することも可能ですが、マスターメディアの内容的(映像コンテンツ内の音声入れ忘れや字幕の誤字など)不備点はコピー作業時には不備点として認識できないため、何千枚もプレスしたあとに不備点を発見しても新しく作り直しをする必要があります。
再プレスで余計な時間とコストをかけないためにも、内容検証は時間をとって十分行うべきです。

ポイント.3 マスターメディアの入稿方法に関して
マスターデータについては、メディアに書き込んで入稿するのが原則です。
FTPなどでネット経由にてデータを送ることも不可能ではありませんが、多くのプレス・コピーサービス提供会社で拒否されます。
その理由はプレス・コピー後に何らかの不具合が発見された場合の責任の所在が分かりにくくなるからです。
メディアで提出されていればそのメディアを保管しておき、何かトラブルがあった場合そのマスターを確認すれば、マスター自体に問題があったのかプレスの過程で問題があったのかはっきりします。

印刷データについては、メール添付やFTPでやりとりすることも多いようです。
これも本来メディアで提出した方が間違いないのですが、納期の問題等によりネット上でやりとりすることもあります。

マスターメディアの確認には、日数がかかる場合があります。
納品希望時期が決まっている場合には、何日までに入稿すれば納期に間に合うかオーダー前に依頼先へよく確認し、その日までに確実にデータをコピー業者へ渡せるよう手配しましょう。
国内プレスではあまり問題になりにくいですが、海外プレスでは作業国の休祝日、天候や配送便の欠航、通関のチェックなどにより、配送が遅れる場合もあります。
ホームページなどで明記されている納期も上記の事柄から目安納期となります。
工場の稼動状況等によっても前後する場合がありますので、確実な納期がある場合には前もって確認すると同時にオーダー時にも納期厳守の旨を伝えるようにしてください。どんなアクシデントが起こるか分かりません。
厳密な納期がある場合には、できるだけ余裕をもって入稿しておくことが重要です。