今まで説明してきましたマスターや印刷データの入稿に関する重要ポイントをまとめました。

まずマスターについてですが、これはすでにお伝えしているようにマスター用ブランクメディアを使用し、書込みソフトにて等速で書き込むようにしてください。高速で書き込むと問題なく書き込めているようでもプレス用スタンパーの制作には十分でないクオリティの場合があります。マスター用ディスクは大手家電店で販売されています。
これによりプレスの場合はスタンパー作成でエラーになるのを防ぐことができ、コピーの場合もエラーの少ないマスターにより、再生互換性がよくなります。

マスターの内容については入稿前に十分確認することが必要です。
プログラム、映像、各種コンテンツなどどんな内容にしても正常に見られるか、正常に動作しているかということを確認してください。

マスターをそのままコピー作成をするので当然のことながら不備点はそのまま複製されてしまいます。何千枚もプレスしたあとに不備点を発見しても手遅れです。
再プレスで余計な時間とコストをかけないためにも内容検証は時間をとって十分行うべきです。

また、マスターデータについてはメディアに書き込んで提出するのが原則です。
FTPなどでネット経由にてデータを送ることも不可能ではありませんが、おそらくほとんどのプレス・コピーサービス提供会社で拒否されます。

その理由はプレス・コピー後に何らかの不具合が発見された場合の責任の所在が分かりにくくなるからです。
メディアで提出されていればそのメディアを保管しておき、何かトラブルがあった場合そのマスターを確認すれば、マスター自体に問題があったのかプレスの過程で問題があったのかはっきりします。

印刷データについては、メール添付やFTPでやりとりすることも結構あるようです。
これも本来メディアで提出した方が間違いないのですが、納期の問題等によりネット上でやりとりすることもあります。

いずれにしてもメディアで送るには、日数がかかります。納期がある場合には何日までに入稿すれば納期に間に合うかオーダー前に依頼先へよく確認し、その日までに確実にデータを先方へ渡せるよう手配しましょう。
国内プレスではあまり問題ありませんが、海外プレスでは原産国の休祝日、天候や配送便の欠航・通関のチェックなどにより、配送が遅れる場合もまれにあります。なお、ホームページなどで明記されている納期は目安となります。工場の稼動状況等により前後する場合がありますので、確実な納期がある場合には前もって確認すると同時にオーダー時にも納期厳守の旨を伝えるようにしてください。どんなアクシデントが起こるか分かりません。
厳密な納期がある場合には、できるだけ余裕をもって入稿しておくことが重要です。